マイナーチェンジも一つの大切な商品開発
2016.12.31 06:22|その他|
さて、今年も残り1日となりました!!
2016年、毎日、1日も休まず記事を書き続けることができました!!
つまり植物を扱っていると、毎日何かしら、植物が伝えたいことを出してくれるということです。
植物は毎日、変化をして、新しい発見に遭遇させてくれます。
そんなこんなで、今年の記事もこれで最後!
今日はプリムラの商品開発のお話をしていきます。
と、、、、その前に、、、、
植物の商品開発の場合、おもに『育種』とか『品種改良』とか呼ばれたりしますが、私は個人的にですがそういった言葉を極力使わないようにしています。
育種、品種改良というと何か特別に難しいことをしていそうな気がしてしまいそうだからです。
洋服や食べ物、家電や車などの世界では、みんな商品開発というのが普通です。
植物だって、新しい商品をつくることは、もちろん商品開発です。
なので、、、私の記事を読み返してもほとんど、育種という言葉を使っていないと思います。
他の農家さんやこれから始める方にとっても、『育種』といって身構えるものではなく、だれでもできる『商品開発』という意識をもってもらいたいから、意識的に商品開発といっています。
このFBを参考に他の生産者のかたが商品開発をスタートするきっかけになればよいなと思っています。

ということで、、、写真はプリムラ ポリアンサですが、左右の株がずいぶん違うことが見てわかると思います。
実は、、、左が数年前から交配をして選抜をしてきた自社系統で、右側は毎年種苗会社から購入している系統です。
どちらも同じ品種、同じ条件で栽培していますが、購入種子からの系統は、株張りや開花性にものすごいばらつきがあります。

プリムラは涼しい環境を好む植物ですが、松原園芸では夏の間も暑い温室内で管理しています。
この購入種子は、東北の涼しい環境で採取されたものなので、おそらく涼しい環境で栽培すればきれいにできるのかもしれません。
しかしながら、そういった環境が松原園芸にはないので、暑くてもよくできる系統をつくる必要があります。
そこで、いろいろな株の中からよい株を数個体選抜をして、交配という作業を2~3年繰り返すと、品種は同じでも、暑い環境で育てても、株張りや開花性がよくなります。
これは新しい商品を開発する手法ではありませんが、商品性を向上させるマイナーチェンジみたいなものです。
でも、このマイナーチェンジはとっても重要で、商品の品質を向上させるだけでなく、ロス率の低下にもつながり、出荷期間をまとめることもでき、売上の向上にもつながります。
まったく同じ品種であって、品種の外見は変えずに、中身の特性を変えていくというのも植物の商品開発にとって重要になります。
そして、そういった商品開発は、実は自社品種の保護にもつながる可能性があります。
例えば、今回、プリムラの性質を株張りだけでなく、開花性を早生方向にもっていきました。
早生にするといっても、暑い環境のなかで作っているので、開花時期は11月下旬くらいからです。
これを涼しい環境で栽培している農家さんがつくると、花芽分化に対する低温感受性が高くなっているので、株ができる前に、花芽がついてしまい、うまくできなくなると思います。
逆に暑い環境でプリムラをつくるには、ある程度の栽培技術が必要になるので、いきなり始めると失敗するリスクがあります。
自社の栽培環境に適した系統をつくるというのは、見た目は一緒でも、他社では作りづらくなり、自社品種を守ることにもつながります。
もちろん販売時期は冬になるので、自社で生産すれば、その頃は株張りがしっかりした良品ができるので、お客様にとっては育てやすくなります。
自社の栽培用土、かん水管理、気温、光、環境、肥料などによって同じ植物でも顔つきが変わります。
そういった自社の栽培環境に適した系統をつくるマイナーチェンジも一つの大切な商品開発につながっていくと思います。
2016年の最後ということで、ちょっと長々と書いてしまいました。
今年も皆様には大変お世話になりました。
また、2017年も宜しくお願い致します。
それでは、皆様、よいお年を!!
お問い合わせはこちら→(お問い合わせフォーム)までお願いします。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
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植物は毎日、変化をして、新しい発見に遭遇させてくれます。
そんなこんなで、今年の記事もこれで最後!
今日はプリムラの商品開発のお話をしていきます。
と、、、、その前に、、、、
植物の商品開発の場合、おもに『育種』とか『品種改良』とか呼ばれたりしますが、私は個人的にですがそういった言葉を極力使わないようにしています。
育種、品種改良というと何か特別に難しいことをしていそうな気がしてしまいそうだからです。
洋服や食べ物、家電や車などの世界では、みんな商品開発というのが普通です。
植物だって、新しい商品をつくることは、もちろん商品開発です。
なので、、、私の記事を読み返してもほとんど、育種という言葉を使っていないと思います。
他の農家さんやこれから始める方にとっても、『育種』といって身構えるものではなく、だれでもできる『商品開発』という意識をもってもらいたいから、意識的に商品開発といっています。
このFBを参考に他の生産者のかたが商品開発をスタートするきっかけになればよいなと思っています。

ということで、、、写真はプリムラ ポリアンサですが、左右の株がずいぶん違うことが見てわかると思います。
実は、、、左が数年前から交配をして選抜をしてきた自社系統で、右側は毎年種苗会社から購入している系統です。
どちらも同じ品種、同じ条件で栽培していますが、購入種子からの系統は、株張りや開花性にものすごいばらつきがあります。

プリムラは涼しい環境を好む植物ですが、松原園芸では夏の間も暑い温室内で管理しています。
この購入種子は、東北の涼しい環境で採取されたものなので、おそらく涼しい環境で栽培すればきれいにできるのかもしれません。
しかしながら、そういった環境が松原園芸にはないので、暑くてもよくできる系統をつくる必要があります。
そこで、いろいろな株の中からよい株を数個体選抜をして、交配という作業を2~3年繰り返すと、品種は同じでも、暑い環境で育てても、株張りや開花性がよくなります。
これは新しい商品を開発する手法ではありませんが、商品性を向上させるマイナーチェンジみたいなものです。
でも、このマイナーチェンジはとっても重要で、商品の品質を向上させるだけでなく、ロス率の低下にもつながり、出荷期間をまとめることもでき、売上の向上にもつながります。
まったく同じ品種であって、品種の外見は変えずに、中身の特性を変えていくというのも植物の商品開発にとって重要になります。
そして、そういった商品開発は、実は自社品種の保護にもつながる可能性があります。
例えば、今回、プリムラの性質を株張りだけでなく、開花性を早生方向にもっていきました。
早生にするといっても、暑い環境のなかで作っているので、開花時期は11月下旬くらいからです。
これを涼しい環境で栽培している農家さんがつくると、花芽分化に対する低温感受性が高くなっているので、株ができる前に、花芽がついてしまい、うまくできなくなると思います。
逆に暑い環境でプリムラをつくるには、ある程度の栽培技術が必要になるので、いきなり始めると失敗するリスクがあります。
自社の栽培環境に適した系統をつくるというのは、見た目は一緒でも、他社では作りづらくなり、自社品種を守ることにもつながります。
もちろん販売時期は冬になるので、自社で生産すれば、その頃は株張りがしっかりした良品ができるので、お客様にとっては育てやすくなります。
自社の栽培用土、かん水管理、気温、光、環境、肥料などによって同じ植物でも顔つきが変わります。
そういった自社の栽培環境に適した系統をつくるマイナーチェンジも一つの大切な商品開発につながっていくと思います。
2016年の最後ということで、ちょっと長々と書いてしまいました。
今年も皆様には大変お世話になりました。
また、2017年も宜しくお願い致します。
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